【ピンクリボン月間 vol.4】更年期症状で仕事をあきらめないために 早めに婦人科とつながろう
みなさんは「ピンクリボン月間」をご存知ですか🎀?
毎年10月は「ピンクリボン月間」と呼ばれ、乳がんに関する正しい知識の普及、乳がん検診の受診を通じた早期発見・早期治療の啓発を目的として様々なキャンペーンが全世界的に展開されます。
第4回目は、更年期について。
更年期世代の働く女性は、管理職やリーダーなど責任ある立場についている場合も多いと思います。
女性が更年期に離職することなく働き続けるためには、 更年期に現れやすい不調や治療について知り、がまんせず早めに適切な治療を受けることが大切です。
1.更年期とは
閉経の前後約5年ずつの10年くらいを更年期といいます。
日本人の平均閉経年齢は50.5歳のため、一般的には45~55歳頃です。
なお、最後の月経から1年以上月経がない状態を閉経といいます。
2.更年期に現れる不調の原因と症状は
卵巣機能の低下による女性ホルモンの減少が主な原因ですが、それ以外にも、性格や体質、環境的な要因などが更年期症状の現れ方に関係していると言われています。
更年期症状も「疲れやすい」「肩こり・腰痛・手足の痛みがある」「汗をかきやすい」「腰や手足が冷えやすい」「怒りやすく、すぐイライラする」「寝付きが悪い、眠りが浅い」など様々で、症状の程度も個人差が大きいといわれています。
3.更年期障害はがまんせずに治療しよう
更年期症状のうち、生活に支障が出る場合を「更年期障害」といいます。
更年期障害になると、QOL(生活の質)が低下して、働く女性の場合は仕事の能率が落ちたり、体調が悪いため仕事を継続できなくなって離職する場合もでてきてしまいます。
治療によって症状が改善されることがほとんどですので、辛い場合はがまんせず婦人科を受診して治療を受けるといいでしょう。
更年期障害の治療は、ホルモン補充療法(HRT)と漢方治療が主なものですが、精神的な症状が強い場合などは抗うつ剤や、睡眠剤などの薬を使うこともあります。
また環境の要因が強い場合などはカウンセリングも有効です。
4.更年期症状で仕事をあきらめないために
更年期世代で体調不良が続くときは、早めに婦人科で相談しましょう。
更年期症状の出方は千差万別です。
頭痛や肩こりなど「これが更年期症状?」と思うものも多いため、ドクターショッピングをしがちです。
更年期の症状かもしれない、と思う場合は、早めに婦人科を受診するといいでしょう。
他の病気の可能性があるかどうかの確認もある程度できます。
更年期による不調だとわかれば、治療を受けることにより、仕事をしながら上手に更年期の時期を過ごせるでしょう。
働いていると、睡眠障害など軽くても仕事の質に影響が大きい症状もあります。
治療をしないまま、仕事にミスがでたり効率が落ちたりすると精神的にもつらくなり離職につながることもあります。
更年期の症状でつらい期間は5年程度ともいわれます。治療によりその5年を乗り切りましょう。
5.事業主の皆さまへ
40~50代の更年期世代の女性は、キャリアも長く知識も経験も豊富な貴重な人材であると思います。
以前は女性の早期退職が多かったため、あまりこの問題に直面することがなかったかもしれませんが、更年期症状の健康課題は職場にとっても重要なテーマとなってきました。
職場としてはまずは、更年期について基本的な情報を共有することです。
女性従業員には、自身のヘルスリテラシーを高めることで、症状が重い場合は治療を受けるという行動につながります。
また周囲はこの世代に体調不良があることを理解することが大切です。
そして、更年期症状による離職を防ぐために、体調の悪いときに活用できる職場の制度を検討していただければと思います。
〇更年期障害チェック
→ 詳しくはこちら ヘルスケアラボ「更年期障害チェック」
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次回は、女性特有のうつについて🎈
「女性は男性よりうつになりやすい?女性特有のうつ」